15/10/20 全ルートクリア。
級友らと国会議事堂の見学をしていたはずの小学生・空汰は
ふと気がつくとひとりきりで見知らぬ町にいた。
途方に暮れる空汰に手を差し伸べてくれた少女によると
今は1919年、「タイショウ時代」だという。
彼女を迎えに来た空を飛ぶ巨大な船・ノルンに一緒に乗り込むこととなるが
乗員は一癖も二癖もある風変わりな連中ばかり。
彼らは「能力者」とやらで、この世を統べる機関「世界」に召集され
各国に派遣される「特使」となるためアメリカに向かう途中らしい。
しかし空汰たちが乗船した翌日、船は何者かの襲撃を受ける。
アムネシアWorldを(発売から一年後によーやく)クリアした勢いで
何か乙女ゲーやりたい欲がもりもり増大して
以前から地味に気になっていたノルン+ノネットを選択。
主題歌担当のやなぎなぎが好きなのですよ。
ゲームやってないのに「melee」買ったくらい。
とは言えPSPはコルダがまだ片付いてないのでこれ以上増やしたくなかったんですが
追加イベントとか増えたvita版が出ていたのでこちらをば。
なお、買ってクリアしてからアニメ化の話を知りました
んで始まって、今現在見ながらひゃっはーです。
上記の簡単な粗筋にも書きましたが、
この世界、1919年が舞台だとか言う割に
みんな制服っぽい服(しかも女子はセーラー服)着用だったり
空を飛ぶ巨大な船が舞台だったり
そもそも大半の登場人物が「能力者」という、簡単に言えば超能力者だったり。
ゲームだから! で全て片付けるには微妙にあれ? な箇所が多々あるので
そこを探っていく話になるのかな、と思っていました。
が、そこら辺を気にする人は実質的に別時代人である空汰少年くらいで
(この時代を生きる大半の登場人物にとっては「これが当たり前」と化しているので)
乙女ゲらしく、本編は恋する少女のあれこれな感じで進みます。
攻略対象である男子9名とそれぞれ仲良くできちゃう訳ですが
少々変わっているのが対象と仲良くする主人公女子が3名いること。
女子1名につき彼氏候補3名みたいな感じで、その組み合わせは固定。
攻略対象男子は勿論のこと、女子の方も結構個性がきっちりしてるため
確かにこの女子とあの男子は成立するには何かと厳しすぎるだろうなw
とかありますんで、なんとなく納得の仕様。
(ただ、無個性ヒロインに自己投影したいタイプの方には絶対向かないシステム)
プロローグ+少々の後、女の子3名の誰視点の話を読むか決めて
第一章終わったところでどの男子と行動するか選ぶ形でかっきり分岐。
なので股がけだの、○ルートに行くつもりだったのに×ルートに!? みたいな懸念はなし。
ないですが、好感度足りないと悲恋ED(ぶっちゃけスチル付BadED)に陥るので注意。
なお、一発BAD直行な選択肢も幾らかございます。
ちなみに、この物語は主人公たちや攻略対象だけでも
併せて12名という大所帯が織りなす群像劇でもありまして。
基本、最初に選んだ女子と、次いで選んだ男子との恋物語を見守る形になるのですが
その一方で、他の女子二名もそれぞれが選んだ男子とじわじわ仲良くなっていくんですね。
場合によっては自分とこのカップルが他の後押ししたり、逆にお手伝いしてもらえたり。
「あの人が何考えてるのかわかんない~」とか一緒に頭抱えて悩んだり。
そうやって関わってくるのはもちろんカップルたちだけでなくて
乗員全員がそれぞれいろんな形で口出しとかしてきます。
こちらからすると意外なポイント、又はタイミングだったりで少々驚きますが
彼らのバックグラウンドなんかをゲーム進行と共にじわじわ理解していくと
意外でも何でもなくてある意味「当然」とも言えるのですけどね。
個人的にはそういう伏線の張り方及び回収といいますか、
伏線までいかなくても各人の設定の開示の仕方が好みでした。
バラバラだったものが一つに繋がる瞬間とでもいいましょうか。
とあるルートであれ? と少し引っかかったある人物の行動に
別のルートでその理由らしきものがちらりと見られて大いに納得したり。
特に2周目をやっていますと意外なところで意外な伏線、
それもさらっと描写されていて伏線と気づけないレベルのが
貼ってあるのを見つけたりして、考察厨にはもうそれだけで楽しいです。
なお、今回考察厨はうっかりどっぷりこの世界に浸かりこみ、
がっつりメモ取りつつの2周目まで敢行して尚
まだ足りない、語りたいモードなんで各人のルート感想まで書く気であります。
あとは全員書ききるまでその熱意がもつことを祈るのみ、だ!
ちなみに、この世界の成り立ちとか
思想的に気に食わないとこは正直多々ございます
でもそんなことは多分この作品の本質ではないんじゃないかなーと。
今後いろいろ書いていくにその度いちいち説明とかするの面倒なので
ここでまとめて簡単に人物紹介(バレなしレベル)。
こはる 純粋無垢天使娘。ずっと一人で生きてきた弊害か、明らかな冗談にもマジレス系。
駆 「植物」操作能力者。一見爽やか好青年。実態は腹黒。船内ではリーダーシップを発揮。
千里 能力者中最年少。基本ネガティブ思考の引きこもりで、あまり自室から出て来ない。
正宗 船内のまとめ役兼「世界」との連絡係。喧嘩の仲裁でとばっちり食うなど苦労人。
深琴 公家出身のお嬢様で「結界」能力者。見た目通り気が強そうな、高飛車系。
夏彦 ノルンを襲撃した犯人。そのため攻略キャラでは唯一ノルンに乗船していない。
朔也 深琴の幼馴染。昔は病弱だったとか。基本穏やかだが、深琴が絡むと何かと過激。
一月 遊び人風味。常に不真面目態度で乗員(主に深琴)をからかいまくる。
七海 千里と同じく能力者中最年少の少女。無口無表情だが、感情を表に出すのが苦手なだけ。
暁人 常に不機嫌っぽく態度がよろしくない青年。空汰曰く「不良」。でも船内一の料理上手。
ロン 風呂でもサングラス(byアニメ)。一応船内最年長だが協調性皆無で、謎多過ぎ。
平士 「精神感応力」持ち。常にポジティブ(馬鹿)な船内のムードメーカー的存在。
空汰 平成からタイムスリップしてきた? 小学生。ある意味この世界の外部視点。
男性陣については一人ずつバレあり記事を起こす予定ですんで
以下、女性陣中心に贔屓カップルとかについてネタバレありで語る。
まず、ヒロインズ3人で大体センターポジションにいる
こはるから。
プロローグの語り手である少年・空汰が、
この物語で一番最初に出会う「能力者」にして
ノルン乗員における新参者であります。
気付けば見知らぬ街中に放り出され、凍えていた空汰にとって
そこで手を差し伸べてくれたこはるはまさしく救いの女神状態。
ええ、正直に申し上げて、謎小学生の国会議事堂見学ツアーがいきなり語り始められて
大変困惑していたプレイヤー的にもそんな感じでございました。
ただ、このこはるは確かに純粋無垢でとても心優しいお嬢さんなんですが、
よくも悪くも人付き合いに慣れていないらしくて、
冗談というものがあることを理解してはいるものの
明らかな冗談以外の何者でもない発言に対してもマジレス返してくれちゃうタイプ。
(ex.「俺、実は隠してたけど女の子なんだよ」
「そうなんですか! じゃあこれからは○ちゃんと呼べばいいんでしょうか?」←注:本気)
あと、嫌味とか下ネタも発言した方が悲しくなるくらい全く通じない。
そのちょっぴりずれた礼儀作法は指南書とやらで読んだだけな知識で
そもそも自分の名前を「他人から呼ばれることが長らくなかったから」と
忘れてしまったくらいの御方ですからね。
ふつー忘れるか!? とノルンメンバーでなくても全力で突っ込みたくなります。
そんなふわふわ天然ぽい印象の一方で
「能力者」であることは辛うじて認めるものの
基本的に自分の能力については語ろうとはせず。
プロローグ終わって第一章になると、語り手が女性陣3名からの選択になり
その時の選択画面でようやく「火」の能力持ちであることが明かされます。
そして、彼女のモノローグや回想などから、
恐らくその能力で何らかの被害を出したことがあり
結果、周囲から迫害に等しい扱いを受けていたらしいこともだんだん分かってきます。
つまり、人付き合いに疎かったり常識に欠けている振舞いが多いのは
名前を忘れてしまうくらい長い期間、能力を恐れられて他人から隔離された環境にいたから。
常に礼儀正しい態度で、自分が悪くなくてもすぐに謝り倒そうとしたりするのは
やっと久しぶりに会うことができた他人に嫌われることを大変恐れているから。
しかし当人はそうした悲惨な境遇の数々を嘆いたりすることもなく、
ただポジティブに笑顔で頑張る姿が逆に痛々しく映っちゃう感じの子です。
なお、ずっと一人きりだった彼女を支援してくれた「旅人さん」なる人物がいらしたり。
個人的お気に入りカップル
1.千里 2.正宗 3.駆
いろいろな積み重ねの結果なんですけど、申し訳ないが自分は駆がどうにも苦手でして。
正宗さんとこは半分ギャグ? な進展ぷりと後半の惨い展開のギャップが酷いですが
人としての正宗さんは大好きですよ?
で、一位の千里は当人のあの一言多いぼそぼそツッコミがいちいちツボなのと
駆や正宗には受動的なイメージなこはるが自分から積極的なところが何か良い感じで。
この二人の、境遇が似ているようで似ていないところも含めて何か好きな組み合わせなのです。
続いて、黒髪ロングストレートの
久我深琴。
こはるより一つ年上の18歳で、公家の出身。
かなり幼い頃に能力が顕現、船に乗る前から各所でその力を奮っていたらしく
「結界の神女」として一部業界で名前が知られている模様。
彼女の能力「結界」は簡単に言えば、対象にシールドを張って攻撃を防ぐというもの。
今はノルン全体に結界を張って、日々乗員たちを守っております。
その能力の性質も相まって、彼女は「みんなを守る」という使命感・責任感が大変強く
そのためならば厳しい修行にだって耐えるし、
ちょっとくらい体調が悪くても「結界」を優先してしまうことも。
その由緒正しい生まれ故か、能力で人々を守って来たと言う自負からか
プライドが高く、口調もきつめではありますが
よくよく発言内容を聞いてみれば、大概は素直になれない系の強がり発言です。
見た目も家柄も深窓の令嬢ぽく見えるし、
実際お茶とかお花とかも嗜んでいるそうですが
幼少の頃はかなりのお転婆娘で外で遊び転げていたタイプだった模様。
なお、各種お稽古事の腕前は天才肌の幼馴染・朔也には勝てた試しはないっぽい。
特に絵画に関しては……独創的にも程があるっていうか?
当人は上手に描けているつもりだし、朔也にだけは褒められていますが
それ以外の大多数にはいまいち題材が伝わりにくいと言いますか、
まあアレな意味で「画伯」と呼ばれちゃうタイプです。
個人的お気に入りカップル
1.一月 2.夏彦 3.朔也
朔ちゃんには本当に悪いなーと思うんですが(そんなに話が苦手な訳でもないし)
ただ、それ以上に他二人がよかったというだけです。
敵同士だったはずなのに、とかそういうドラマ性とか
くそ真面目に愛を語る姿のギャップとか夏彦氏は素晴らしすぎるです。
ですが、自分は一月というキャラが深琴絡みでなくてもお気に入りでして。
常にふざけてるように見えて他者の恋愛事に口を挟まずにいられないところとか
それでいて当人の恋愛観が実に歪みまくっているところとか。
深琴ルートでの彼の心情は正直いまいちわかりにくいんですけれど
シチュエーションはいちいち絵的に素敵という謎。
ラストはこはるの一つ下の16歳、ふわふわ紫髪の
不知火七海ちゃん。
こちらは由緒ある忍者の末裔なんだそうで、
そのためかクナイを日常的に持ち歩いていたり、
相手に気づかれないようにつけ回したりするのが得意だったりする。
口数が少なく、感情を表に表すようなことも少ないため、
感情がないかのように誤解されることもあるが
実態は単に感情表現が苦手なだけ、という。
彼女もこはると同じく自分の能力を忌み嫌い、
船内会議での「乗員全員、能力を公表しよう」という提案に対して
「(自分の)能力を公開するとか絶対に嫌」と彼女にしては強い口調で抵抗。
なお、そんな彼女の能力は「触れた者の記憶を消す」という代物で
過去のある事件がきっかけに酷く厭うようになった模様。
恐らく船内で一番のハラペコキャラだったりもしますが
彼女が料理を作ると、栄養だ彩りだと理由をつけて、
訳わかんないものを躊躇なくぶっこんで台無しにする系メシマズ。
(ただし、当人はこれらヤバイ料理をちゃんと食べられるため自覚は全くない)
個人的お気に入りカップル
1.暁人 2.ロン 3.平士
とりあえず順位をつけるとすれば、な感じで。
七海ちゃんのお相手に関しては「みんな違って、みんないい」です。
物語性では暁人、危うさと振り回され感ではロンで、平士は安心感、ですかな。
深入りすると全然安心できない生き物ですけど>平士
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